文化遺産シンポジウム2
讃岐獅子舞保存会から案内があったので、前回に引き続き、文化遺産シンポジウムに参加してきました。
祭りと道具
〜道具の位置づけと伝承〜
- 日時
- 2020年2月15日(土)
14:00〜16:00
- 会場
- 香川県立ミュージアム
地下1F 講堂
- 講師
- 瀬戸内海歴史民俗資料館館長 田井静明氏
- コーディネーター
- 学校法人四国高松学園理事長、高松大学・高松短期大学学長 佃昌道氏
- パネリスト
- 四国民俗学会理事 水野一典氏
上野彫刻所 上野俊之氏
有限会社多田機工 多田豊氏
- 主催
- 獅子舞王国さぬき実行委員会
講演を拝聴して気づかされたのは、香川の祭りの道具や使い方は昔から全く同じものを受け継いできたわけではなく、その時代の状況によって形を変えてきたものだということ。唐獅子から猫獅子に変えたり、油単を派手にしたり、舞の流儀を変えたりというように。そこには理由があって、それが積み重なって香川の民俗史になっているんだなと感じました。
近年は担い手不足によって、道具があっても獅子舞をやめてしまう獅子組も増えてきています。獅子舞というと道具にこだわってしまいがちですが、舞い手がいなくなってしまってはそこで歴史は終わってしまいます。
「大切なのは舞い手の気持ちで、道具は後からついてくる。昔は風呂敷を油単として使っていた。」という話が心に残りました。
その他にも、香川県伝統工芸士である上野氏、多田氏からは道具の作り方に始まり、良い音が出る秘密や、長持ちする道具の保存方法など、ためになる情報も得られて有意義なシンポジウムでした。