令和四年 「壬寅」
あけましておめでとうございます。
また、いつも上小原獅子組を支えてくださっている皆様、ありがとうございます。昨年の獅子舞奉納は中止となりましたが、道具の虫干しなど自分たちが今できることを探しながら活動を続けております。
今年は寅年。私たちの油単にも龍に負けじと立ち向かう虎の姿が描かれています。この虎のように逆境に挫けずに前へと力強く進んでいきたいと思います。今後とも上小原獅子組をどうぞよろしくお願い申し上げます。
これからの郷土の発展と、皆々様のご健康とご多幸を祈念して、新年の挨拶といたします。
令和4年元日 上小原獅子組一同
勇ましく奮い立つ年に
今年の干支は、壬寅。
これにはどんな意味があるのでしょうか?
壬という字は「妊」につながるもので、次の生命を育む準備の時期を示しています。そして、寅という字は「演」につながるもので、人の前に立つという意味があるそうです。
これは再び獅子舞ができる日を目指し、出演準備をしている今の状況のことかもしれません。
さらに今年は大統に当たります。新しい獅子頭の製作も進んでいます。コロナ禍を乗り越え、虎のように勇ましく奮い立つ年になることを願っています。
張子虎
張子虎をご存知でしょうか?
香川県西部に江戸時代から伝わる工芸品で、その名の通り、張子で作られた虎です。
型に和紙を何枚も貼り重ね、乾いてから型抜きするその作り方は讃岐獅子頭と同じ。
香川県の伝統的工芸品にも指定されています。
虎は昔から勇猛果敢かつ親子の愛情の深い動物として知られています。大切なものを「虎の子」と言ったりもしますね。
そうした理由から子どもの健やかな成長を願って、端午の節句(こどもの日)や八朔(旧暦8月1日)に縁起物として張子虎を飾ります。今は珍しくなりましたが、この地域にはその風習が残っています。
張子虎は「首振り虎」とも言い、虎の頭はゆらゆらと動きます。大きさは手のひらサイズから1mを越えるものまで様々。大きなものは子どもが背に乗って遊べるぐらい丈夫です。
これは張子虎の内部の様子。
丈夫な張子に不可欠なのは古い昔の和紙です。
昔の和紙は薄く丈夫で張子に適しているんだそうです。今は手に入らないため昔の帳簿などの和紙を再利用しています。
文字がたくさん。まるでおまじないのようです。