獅子舞道具 「半太鼓」

半太鼓 上小原獅子組

獅子舞道具のご紹介、第4回目は「半太鼓」です。

半太鼓ハンダイコ

半太鼓は日本の伝統的な打楽器「和太鼓」であり、鋲打太鼓の一種です。

鋲打太鼓ビョウウチダイコとは?

断裁した丸木の中をくり抜いて空洞にし、両側に牛皮を強く張り、鋲で打って留めた太鼓です。一般的な和太鼓としてよく知られています。

ドウ(太鼓の木の部分)には堅さや木目の美しさからケヤキがよく使われます。歪みや亀裂が入らないように長時間乾燥させながら作る必要があり、製作にかなりの時間と技術を要する楽器です。

また、大きな太鼓を作るためには樹齢100年を超えるような太い木が必要で、貴重な楽器でもあります。

半太鼓の特徴

一般的な鋲打太鼓は長胴太鼓(宮太鼓)と呼ばれますが、半太鼓は胴の長さが長胴太鼓の半分以下、20cm程しかありません。音も「ドンドコ」ではなく「バンバラ」と少し高い音が鳴ります。

私たちは半太鼓と呼んでいますが、陣太鼓、地太鼓、平太鼓など違った呼び方をしている地域もあります。

上小原獅子組の半太鼓

半太鼓 上小原獅子組

半太鼓を打つのは大人1人。2本のバチで上から打ちます。打つのは膜部分のみで、フチを打つことはありませんが、手首のスナップで抑揚のある細かなリズムを刻みます。

演舞の長さやテンポはこの半太鼓を打つ人が調整します。獅子舞における指揮者であり、鳴り(お囃子)をリードする役割です。

上小原獅子組には練習用の太鼓を含めて4台の半太鼓がありますが、演舞で使う半太鼓は1台のみです。ただし、イベント出演時には2台で打つこともあります。

半太鼓のバチ(桴)

バチの長さは約50cm。カシヒノキ・竹などを平細く削ったもので、軽くしなるのが特徴です。手元は滑り止め用のテープを巻きます。

強く激しく打つことが多いため、消耗が激しく、バチは毎年作り直しています。
昔は、多度津町内の職人さんに作ってもらっていましたが、ご高齢により引退され、今は自分たちで準備しています。県外から取り寄せると高くなるため、最近は角材や古い竹刀を削って自作しています。

半太鼓の台

太鼓台は角材のみで組まれた木枠形です。
上から見ると三角形で、3本の柱と半太鼓を金具で留め、宙吊りにしています。

高さは約60cm。大人の腰の位置よりも低く、上から力を入れて打つのに最適な高さです。
鼓面(バチで打つ皮の部分)は水平に見えますが、実は手前が少し高く、奥が少し低くなっています。これも打ちやすくするための工夫です。

台には竹筒を括り付け、バチを挿して収納できるようにしています。さらに紅白の紙垂シデを垂らし、神聖かつ縁起の良いものとして扱っています。

多度津の伝統

長胴太鼓は香川県全域で見られますが、半太鼓は多度津町およびその周辺地域でしか使っていない楽器だそうです。太鼓の打ち方や音色も独特です。

獅子舞をご覧になられるときは、ぜひ太鼓の形や打ち方にも注目してお楽しみください。

参考史料

  • 瀬戸内海歴史民俗資料館紀要 第13号
    平成12年(2000) 
    瀬戸内海歴史民俗資料館出版/編
    P4
  • 瀬戸内海歴史民俗資料館紀要 第14号
    平成12年(2000) 
    瀬戸内海歴史民俗資料館出版/編
    P67

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